From:横関弦
先日、「ローンに通るかどうかも分からないけど見積りが欲しい」といった内容の問合せがありました。
私が直接受けた話ではありませんが、
ガレージ付きの住宅の見積りが欲しいらしいのです。
その見積書と図面を金融機関に提出してどれだけのお金を借りられるのかを確認したいと。
ですので概算の見積りでいいとのこと。
よく「概算見積り」って言いますけど、
これはこれでなかなか骨の折れる見積りなんです。
そもそも概算見積りの場合、
プランが決まっていることはほぼありません。
プランが決まっていたらそれは確定見積りですしね。
今回も土地の大きさとガレージに入れる車の数、
あとは必要最小限の水回りのことを聞いたのみです。
プランはもちろんなくこちらで適当に考えて欲しいと。
土地もざっくりとした大きさのみ。
延べ床面積の指定もありません。
言ってみれば全くの白紙から見積りを作らなくてはいけないのです。
プランが決まったら行なう確定見積りの方がまだ出しやすいです。
数量を拾って単価を入れていけばいいだけですから。
形がないと見積りできませんから、
いくら概算といっても一応はプランも考えて数量も大体で拾わなくてはなりません。
下職さんに概算見積りを頼むのも気が引けるし、
私がこれまでの経験から考えて全ての単価を入れていくことになるでしょう。
一応のプランニングも含みますから時間も掛かります。
1週間の猶予が欲しいと伝えてもらいました。
単価がはっきりしている商品と違って、
住宅は色々な業種が合わさって何千万円にもなります。
それを概算でって難しいですよね。
大まかに坪単価で出してもいいけど、
もしローンが通ってしまってさあ確定見積りって段階であまりに概算見積りと違いがあってもまずいですし。
私の場合は概算見積りでも気を使います。
「簡単でいいよ」っておっしゃる概算見積りでも、
私たちのこんな気持ちがこもっているんです。
P.S.
当然、確定見積りの方が気を使います。
決められた予算内で最大限の工夫が必要になりますから。