From:横関弦
富士宮市柚野の『どんとパネル工法の家』新築工事現場では、
床板張りの工程に進んでいます。
今回使うのは、無垢のパイン床板・21mmです。
床下に断熱材を充填したら床板張り。
下の動画でも紹介していますが、
下地となる木材(根太)に接着剤を塗って、
床板を当て木で叩いて押し込んで、
又状になった釘を釘打ち機で打ち込んで、
もう一度当て木で軽く叩いて…
この作業を延々と続けます。
この現場は1階だけで250枚以上の床板を使います。
しゃがんだり立ったりの作業が続くと足腰が…
私も経験あるので大変さは分かります。
日々進歩するもの
私が大工さんの手元仕事をしているとき、
床板張りで使う接着剤は木工用ボンドでした。
木工用ボンドは水分に弱い性質があるため、
高温多湿の時期には床鳴りが生じやすくなります。
今はウレタン樹脂系接着剤を使います。
膨張収縮を繰り返す無垢材の動きに対応し、
しかもその動く力を接着剤自身が吸収する〝弾性〟を持った接着剤です。
木工用ボンドを使っていた時には釘を手で打っていました。
90mmのスクリュー状になった釘です。
スクリュー状になっていることで根太から抜けにくいわけです。
1本1本手打ちですから時間が掛かります。
しかも重い玄翁(ゲンノウ:カナヅチのこと)使ってましたから夕方には腕がパンパン。
夕飯時に箸持つ手がプルプルなんてことも。
ウレタン樹脂系接着剤の進歩によって作業性がだいぶ良くなりました。
スクリュー釘の手打ちから又状釘の釘打ち機へと変わりましたから。
この変化はだいぶ大きかったですね。
作業効率上がったし体への負担も少なくなりました。
こうして家の造り方も日々進歩しています。
進歩についていく必要性
日々の進歩についていくことも私たちには求められています。
住宅の性能も進歩していますから技術も進歩していかなくては取り残されてしまいます。
昔ながらの家づくりも大切ですが、
それしかできないとなるとお客様に最新の住宅を提供できなくなってしまいます。
特にこれからの住宅には様々な要素が求められることでしょう。
長持ちすることだったり買電に頼らないことだったり。
単純に住める家ではなくて環境に配慮した家が求められる時代になりつつあります。
そんな進歩に取り残されないために、
新技術にはしっかりと対応できるようになりたいですね。
P.S.
技術ばかりを求めてもダメだろうし、
昔ながらの家づくりの要素も残しつつ、
そのバランスを大切にしたいものです。