From:横関弦
仕事柄、新築住宅を購入して後悔している方々の話を聞くことがあります。
中には「おたくで任せればよかった」と言ってくれる方も。
嬉しいやら悲しいやら。
家は一生に一度の高い買い物。
後悔しながらこの先何十年と暮らし続けるのは悲しいですよね。
どうすれば後悔しない家を建てることができるのか。
色々とお伝えしているつもりですが…
先日しっくりくることがあったので紹介したいと思います。
米づくりから気づいたこと
実は私はお米を作っています。
家の近所で5反歩の田んぼを借りて、家族みんなで白糸コシヒカリを作っています。
春には種を蒔いて芽だしを行い、田んぼはトラクターで何回も土を起こし、苗が育ったら田植え。
田植えが終わっても水の管理はもちろん、重たい噴霧器を背負い田んぼの中に入って肥料や除草剤を散布したり、真夏の真っ盛りに畦の草刈りなんて何回やったことでしょう。
穂が育てば台風が来たら倒れてしまうこともあるし。
お米作りはもう10年以上になりますがとっても大変です。
そんな苦労した米作りですが、先日稲刈りが無事に終わりました。
今年は例年並みの収穫量でしたが、出来上がった新米を食べた時はとっても美味しく、苦労したこともすっかり忘れてしまう瞬間でした。
「おいしい!」と言って何杯もおかわりする子供たちの様子を見ていると、米作りって最高って思えます。
やっぱり自分で種から育てたからこそ収穫の喜びもひとしおなんでしょうね。
家づくりに共通すること
家づくりと米作り。
全く別物のように思えますが、ある共通点があります。
それは自分から動いた方が結果が良いということ。
どういうことか。
新築住宅を購入して後悔している方々の話を聞いていると、ある共通点があることに気付きます。
後悔している点を聞くと、「ライフスタイルに合っていない」とか「日当たりが悪い」とか「水回りがしょぼい」とか…
そしてよくよく聞いてみると建売住宅だったりハウスメーカーの規格住宅だったりを購入していることが多いです。
それもそのはず。
建売住宅はすでに完成している住宅ですから、間取りは施主様に合わせたものではなく施主様が住んで合わせていかなくてはなりません。
また、ハウスメーカーにしても自社のプライベートブランドのキッチンやお風呂を取り扱っているために、違うメーカーの水回りにしようと思っても断られたり別途でオプション費が掛かったりします。
当然間取りの変更もオプションでお金が掛かってしまいますから、建設地に無理矢理に規格の間取りを押し込めてリビングの日当たりが悪くなってしまうこともあるでしょう。
そんな後悔をしないためには、難しいけども自分で動いて考えてみることが大切です。
住む家は自分で決める
ただ生っている野菜を収穫することと、自分が育てた野菜を収穫することでは食べた時の感想は全く違いますよね?
ただの「おいしい」ではなく「おいっしい!」って感じでしょうか。
このことは家づくりでも言えることです。
すでに出来上がっている建売住宅に自分を無理に合わせたり、ハウスメーカーの規格住宅で水回りを使うたびにため息をついたりすることが無いように、自分の住む家は自分で考えてみてはいかがですか?
家づくりが初めての方にとってはとっても難しいことだと思います。
でも大丈夫、みんな初めてでしたから。
まずは新しい家で家族がどう暮らしているのかイメージしてみては?
明るいリビングでみんなが笑っていますか?
好きなものに囲まれた生活ですか?
自由な暮らしができていますか?
P.S.
来年は空いてしまう田んぼの管理も頼まれて6反歩になりそう。
ますます田起こしや草刈りが大変になりそうだけど楽しみでもあります。