From:横関弦
今週末に控えた富士宮市柚野の『どんとパネル工法の家』新築工事。
私たちは耐震性に優れた『どんとパネル』を使用した家のことを『どんとパネル工法の家』と呼んでいます。
年明けからその『どんとパネル』の制作に取り掛かっています。
なぜ私たちがこの『どんとパネル』を採用しているのか?
それはこれまでの工法に比べて安心で安全な工法であるから。
その一点に尽きます。
これまでもそう、これからもそう、
一般的な工法として住宅には構造用合板が多用されています。
床には24mmの構造用合板を張り、
壁には12mmの構造用合板、もしくはそれに変わる耐震ボードを張り、
屋根にも構造用合板を張る。
現在建てられている新築住宅では一般的な仕様でしょう。
私たちもそのような仕様で家を建てていました。
ただ、常に疑問に思っていました。
「こんなに構造用合板を使用していいものかどうか」と。
構造用合板ってどういう風に作られているか知っていますか?
薄い板を接着剤で何層にも貼り合わせて作った板です。
その接着剤がずっと気になっていました。
構造用合板に使われる接着剤の多くはホルムアルデヒドとの化合物です。
そのホルムアルデヒドを放出することでシックハウス症候群の原因となります。
(ホルムアルデヒドを含まない接着剤を使った構造用合板もあるが一般的ではない)
放出されるホルムアルデヒドはごく少量(F⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎)ですが、
こんな構造用合板に囲まれた家ってどうなの?
気密性が高まる家にこんなに使って大丈夫なの?
ずっとそう思いながらも耐震性に優れた家を造るためには、
この構造用合板を使わざるを得ない状況でした。
そんな時に出会ったのが『どんとパネル』です。
使うのは杉の板だけ
『どんとパネル』の材料は杉板だけです。
実は天然の木材もホルムアルデヒドを放出しますが接着剤と比べれば微量です。
しかも実験施設で行われた結果からは、
構造用合板よりも強いというデータを得ることができました。
他にも利点が。
それは構造用合板よりも粘り強いということ。
構造用合板は接着剤で固めたものですから強度はあります。
その強度が逆に仇になることも。
地震での大きな揺れでは、
構造用合板よりも留めている釘が負けてしまいその釘が抜けてしまったり、
構造用合板が伸び縮みしないために柱や梁を折ってしまった例もあります。
『どんとパネル』の材料は天然の木材ですから伸び縮みをします。
1枚1枚が揺れに対応することで、
実験施設で行われた切断試験では20cmずらしても釘が抜けることはありませんでした。
(構造用合板で行われた同じ実験では釘が抜けてしまった)
構造用合板よりもホルムアルデヒドを発生させにくく、
しかも地震時の大きな揺れにも耐えることができるこの工法は、
『住む人の安心・安全を守る』ことができます。
実はそんな『どんとパネル』を自分たちで制作しています。
その様子をご覧ください。
P.S.
建方は今週末です。
『どんとパネル』を見て触れて感じていただける見学会も計画中です。