From:横関弦
今年も例年通りにやろうか?
それとも今年はちょっと違う方法を試そうか?
今まさにそんな選択を迫られています。
何でそんなに悩んでいるのかって?
そう、田んぼの代掻き方法で悩んでいるのです。
ちょうど今は田植えシーズン。
近所の田んぼの半分ほどが田植えを終えています。
毎年4月5月の週末は、
トラクター乗ったり肥料撒いたり草刈りしたりと、
田植えの準備に取り掛かります。
その中でも冒頭の悩みは代掻き方法。
代掻きって田んぼに水を張ってトラクターで土を細かく平らにする作業です。
その重要な過程を昨年とは違う方法でやってみようかと考えているわけです。
近所の農家さんはほとんど水を深く張って代掻きを行います。
トラクターの後ろの掻いた土が見えないほどの深さ。
だからトラクターがターンした時に次にどこ掻けるのかわからなくなってしまうんですよね。
仲間に聞いたことあるんですよ、
「どこ走ってるかどうすれば分かるの?」って。
そしたら
「だいたいでいいさ」ですって。
掻け忘れがないようにきっちりやりたい私は、
どうもしっくりこないけど皆と同じように代掻きしてました。
だけど今年は深水にしないで浅水で代掻きしてみようか考えています。
現状維持バイアス
代掻き方法変えてみようかな?
でもうまくいかない可能性もあるしな。
皆と一緒のやり方の方が安心だしな。
やっぱ昨年と同じ方法でいいか。
そのような心理が働いて結局物事を変えられない時ってありませんか?
現状に満足しているわけではないけど、最初の一歩が踏み出せない。
ズルズルと先延ばしして今まで通りの生活を送ってしまう。
「・・・だからしょうがない」
「後で考えればいいか」
自分を無理やり納得させたり先送りを繰り返したり。
こうしたことが起こるのは、
私たちは無意識で現状を維持しようとするからです。
そんな心理作用を現状維持バイアスといいます。
人間が狩りをして暮らしていた大昔、
自分たちの土地を離れて未開の土地に移動するのは大きなリスクがありました。
どんな危険があるのかわからず命の保証もありません。
私たちの祖先はできるだけ現状維持を望み、変化を恐れたのでしょう。
私たちの遺伝子にはその時の記憶がまだ残っています。
現状維持バイアスは仕方のないものなのです。
それでも現状打破か
仕方のない心理作用だとしても、
現状維持バイアスにはデメリットもあります。
ウォルト・ディズニーは「現状維持では後退するばかりだ」と言っています。
現状維持ばかりか後退するってなかなかのデメリットですね。
現状維持ではチャレンジできません。
チャレンジした行動の先の利益も得ることはできません。
自分の可能性も潰してしまうかもしれません。
大昔とは違って今は現状維持バイアスは克服するものです。
どうすればいいの?
現状維持バイアスを克服するためには方法があります。
・現状を把握すること
・第三者に意見を求める
・最悪のケースをリスト化する
・小さな目標から達成していく
などなど。
ひとつひとつの細かい解説はやめますが、
最悪のケースを想定して「失敗しても大したことはない」と思い、
とりあえずやってみる。
やっぱりこれしかないように思います。
家づくりでも現状維持バイアスが働いているケースが多いようです。
「新しい家に住みたいけどめんどくさいな〜」
「風呂場寒いけどリフォーム相談するとこ分かんないし」
そして現状のまま何年も何も変わらず…
行動しないと何も変わりません。
現状はどうですか?
今のままだと最悪どうなりますか?
現状を変えるために何か小さいことから始めてみませんか?
信頼できる誰かに相談してみましたか?
P.S.
今年は浅水で代掻きすることにしました。
ムラなく掻けるし古いワラも浮いてこないようですし。
私の現状維持バイアスは情報を調べることで外せました。
あとは行動あるのみ。